でこぼこログ

発達凸凹の息子と定型(たぶん)の娘の記録

ゴミの片付けに似ている

あっという間に9月になってしまいました。残暑が厳しいですね。毎日の家事育児にヘトヘトな私です。

さて、発達障害の息子と学習についてです。

うちの小4の息子は発達障害児で特別支援級に所属しているのですが、勉強は全くできません。頭の良い発達障害児もいますが、発達障害児の多くは、なにかしら学習にも躓きがある場合が多いです。

発達障害の子供と関わったことのある人はわかると思いますが、発達障害児に何かを教えるというのは、並大抵のことではなく、教える側にものすごい忍耐が必要になってきます。健常児が5回教えればわかるところを、発達障害児は100回、いや200回くらい教えないとわかりません。また、教えるもののレベルも大切です。足し算がわからない子に引き算や割り算はわかりません。じゃあ足し算を教えようと思っても、教科書にのっているような普通のやり方では理解できません。発達特性に合わせた、完全にその子仕様の教え方を探し出さなくてはなりません。私はそれを支援級の先生や療育の先生、どこかの大学の偉い先生が知っているのだと思っていたのですが、それは大間違いで、親が探してくるか、もしくは考えて編み出すしかありません。その方法が見つかっても、その方法で教えるのも親ですし、その方法が合っているという保証もありません。また、大概の子は勉強を嫌がります。なので嫌がらないようにほめたり、ご褒美を用意したり、学習自体を楽しいものにしたりという、モチベーションを保つための工夫も必要です。

学習というのは、なにも国語や算数などの教科学習だけじゃないです。幼児期のトイレトレーニングや食器の使い方からはじまりお友達との遊び方、日本には四季があること、家事、カレンダーや時計の読み方、お金の計算などなど、膨大にあるこの世の常識そのすべてが学習です。普通なら生きているだけで自然と吸収し学んでいくのですが、発達障害児はそれらすべてを、親が手動で入力してやらなくては、覚えません。これが本当の「学習障害」だと思います。

息子を育てるということは、例えるならものすごいゴミ屋敷を一人で毎日片付けているような感じです。見渡す限り、どこまでも続くゴミの山からゴミ一つ一つを手にとって、これは燃えるゴミ、これは資源ゴミと、分けていく。いつかスッキリと片付くなんて、そんな未来全く想像できない。いくら片付けても片付いた感じなんて、しない。数年前も一週間前も昨日も、いつもこんな感じのゴミの山だった。全く減ってない。片付かない。

でも、片付け続けるしかないんです。今日もゴミを分別するんです。きれいにはなりません。最初からスッキリしたきれいな家の、健常児がうらやましい。でも、仕方ない。これが私の人生で、私の子育てなんです。可愛い我が子の子育てをゴミの片付けに例えるなんて、ひどい母親かもしれませんね。でも、これが現実です。だれも私の代わりにゴミを片付けてくれる人なんていません。ゴミを片付けなければ、家はそのうちゴミに飲み込まれ、潰れてしまうでしょう。

さあ、もうすぐ息子が習い事から帰ってきまってきます。帰ってきたら、また片付けが始まります。